通常7万部を発行するフランスの無料月刊誌Zoom Japonに、弊社代表取締役社長 寺澤正文のインタビュー記事および弊社焼酎・泡盛輸出事業についての記事が掲載されました。(2022年5月15日付)。パリを拠点に翻訳家、詩人、作家として活躍される関口涼子氏による記事(和訳)を下記に転載しご紹介致します。
https://zoomjapon.info/2022/05/gourmand/decouverte-le-shochu-boisson-puissante/
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Zoom Japon n°120 (2022年5月) 2022年5月15日 関口涼子
発見:パワフルな酒、焼酎
フランスの酒好きを虜にした日本酒に続いて、今度はこの蒸留酒の番だ。
不思議なことに、日本の飲み物がフランスで受け入れられ、評価されるには料理よりも長く時間がかかった。日本酒(Zoom Japan n°84、2018年10月号参照)は強いアルコールで面白味がないと思われていたし、日本ワインが歓迎されていること(Zoom Japan n°95, November 2019参照)…安定したものを語るのはやめよう。しかし、そのレベルの高さに多くのヨーロッパ人が驚いた日本ウイスキーブーム(Zoom Japan n°69, April 2017参照)以降、日本酒に興味を持ち始め、このところ流行している居酒屋タイプのレストランで、日本のビールと一緒に参入するものもあるようだ。
そして今、様々な原材料がある蒸留酒、焼酎の出番のようだ。
さつま芋、蕎麦、米、麦、黒砂糖、栗…素材の数だけ種類があり(焼酎には40種類以上のさつま芋が使われる)、製法も様々だ。日本で2番目に消費されるアルコール飲料であるこの酒は、日本の大衆的な食文化を代表するものであり、現在もその地位を保っている。飲み方も様々で、良質なものはそのままでも楽しめるが、水や炭酸水、氷、あるいはお湯を入れたり、カクテルのベースとして使うこともできる。
この酒がフランスでなかなか定着しなかったのは、フランス人が食卓にふさわしい場所を見つけられなかったこと、最高級の焼酎を輸出しようとしている寺澤正文氏が説明するように、焼酎を輸出する日本人が、水で割るのがポピュラーという自分たちのイメージだけを押し付けてきたことによる。真の酒好きは焼酎のことをもっと知りたがるし、料理人は常に新しい品質の良い酒を求めている。日本料理を形成する発酵製品のベースとなる麹への関心が高まるにつれ、フランスの愛好家たちは焼酎の世界の奥深さを発見しつつあると彼は打ち明ける。
「3S」など一部の銘柄は、「ラ・メゾン・デュ・ウイスキー」などのウイスキー専門店で取り扱われている。価格帯は35~80ユーロと幅広い。日本のウイスキーが大きな在庫不足に陥っているため、ここの焼酎は新しいものを求める顧客の期待に応えようとしているようだ。実際、3月にパリで開催された日本のスピリッツのサロン「Spirits of Japan」では、37ものブースが並び、若いプロフェッショナルを中心に大きな注目を集めた。ミクソロジー文化の到来により、フランス人は他国のスピリッツを受け入れるようになってきている。寺澤氏によると、今回のサロンで確かにバーテンダーやミクソロジストの需要が最も高かったという。しかし、市場はまだ非常に小さく、焼酎の販売量は日本酒の10%未満(リットル)である。逆に言えば、この酒がもっと知られるようになる余地と多くの希望がある。
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